大法寺の仏尊像

 鬼形鬼子母大善神

鬼形鬼子母大善神

日蓮宗の御祈祷本尊・御祈祷根本系授的傳加行所 遠壽院大荒行堂御祈祷本尊 仏教・法華経の守護神。鬼子母神はサンスクリット語でハーリティ・訶梨帝母(かりていも)といいます。もともとはインド古代神話の羅刹女(鬼女)で子供が五百人・千人ともいわれ、雑宝蔵経巻九に説かれています。 たくさんの子宝に恵まれたハーリティは、我が子を育てるために人間の幼児を奪い食べていた。悲嘆限りない人間の親に救いを求められたお釈迦様は、ハーリティを戒めるために溺愛する末子を隠した。ハーリティは必死になって末子を捜し続けるが見つからない。嘆き悲しみお釈迦様に救いを求めると、、、子を失う悲しみは、ハーリティが奪った人間の子の母の悲しみであると、そして命の大切さ、こどもの大切さに、人間も鬼神も変わりはないと、静かにハーリティを諭された。ハーリティは今まで犯してきた罪に気付き懺悔しお釈迦様に帰依(きえ・信じ敬い従うの意)して、法華経の行者と人々のこどもを守る事を誓い、慈悲の心を備えた法華経の守護神となり今日尊崇されています。 このお話の大切なところは、我々人間が自分の私利私欲・自我(じが・エゴ)のために他人を傷つける事がないように、慈悲の心を持ち、人の心の痛みがわかるようになろう、、、そのようなメッセージが込められているのです。 4月に守護神大祭が行われています。

 子安鬼子母大善神

安産や育児の神で鬼子母神様のもう一つのお姿。天女で胸に一子を抱いて左手を添え、右手には吉祥果(きちじょうか・ザクロ)を捧げる。お釈迦様に人々のこどもを守ることを誓約したことから、安産、子宝、育児の守護神として崇められています。 4月に守護神大祭が行われています。

 摩訶迦羅大古久福聚尊天

摩訶迦羅大古久福聚尊天

大黒様と親しまれ信仰されています。もともと仏教では三宝(仏・法・僧)を守る戦いの神として奉られていましたが、日本に伝わった後に五穀豊穣・厨房の神となり、やがて七福神のお一人とされ金満福徳を授ける神として人々に愛されてきました。大黒様は日本各地で多様な信仰を集め、古くから受け継がれてきたものが日蓮宗奥義秘伝の「大古久様」です。 日蓮大聖人は法華経と縁の深い大古久様(大福徳自在円満菩薩)について 「大古久天神とは釈迦如来の後身、上行菩薩の垂迹なり」 (大黒様はお釈迦様の生まれ変わりで、上行菩薩の仮の姿である)と讃えられ、本佛の化身(久遠のお釈迦様の生まれ変わりの姿)であり、法華経の精神をそなえた大古久様を「大古久」と表記する由縁です。大古久様は日蓮宗の守護神として奉られ、その奥義・秘伝は遠壽院大荒行堂に於いて脈々と守り伝えられています。 副住職は平成29年に3回目の荒行で大古久相承の相伝を受け成満(完遂)しました。 当山の大古久様は一般的に、丸い小槌を持ち宝の袋を背負い米俵に乗り大きなお腹に満面笑顔の大黒様とは様相が異なります。 六角形の小槌は調和・安定・統合を現し、頭の頭巾は上を見ることなかれと名誉や貪りを去らしめ、踏みしめる袋には罪障(心の垢・罪穢れ)を入れて自身の心と向き合うことを教示し、足元にはネズミが眷属として支え、手に持つ稲穂は頭を垂れ一俵十俵百俵に非らず、わずかの利益で充分なりと小欲知足の心を示し、大古久様と向き合い自分自身を見つめ、気付きという最大のご利益を賜ることのできる、とても珍しいお姿をした大古久様です。4月に守護神大祭が行われています。

 開運北辰妙見大菩薩

開運北辰妙見大菩薩

北極星を神格化した菩薩で妙見様と親しまれています。厳密には天部に属して国土を守り、災難を除き、怨敵を退け、人の寿福を増し福徳を授ける開運、眼病平癒の祈祷・良縁を結ぶ守護神です。 昔から人は、北極星は星の王様と考え信仰し、北極星を中心に北斗七星で方位を見、多くの星で季節を見、農耕の目安とし、星は暦としてたくさんの事柄を示し人々と密接につながっています。 その昔、妙見様が漁師を海難より救ったという由来、そして航海において北極星・北斗七星は方角を知るために最重要な星であることより、海上・海路の安全をも守る神として崇められています。 その事柄から大法寺では、人生の道しるべ・人々を誘い導く「開運の妙見様」として4月に守護神大祭が行われています。

 韋駄天尊

韋駄天尊

韋駄天様と呼ばれ、仏教では天部に属する神様です。 東方持国天王・西方広目天王・南方増長天王・北方毘沙門天王の四天王には、それぞれ八将と呼ばれる8人の眷属がいます。韋駄天様は、増長天王の眷属で32将の長をつとめています。 韋駄天様は、疾風の如く足が速いことで知られています。そのことより寺院では盗難除け、僧堂を守る神様としてお祀りされており、またアスリート(スポーツ選手)の守り神としても深く崇められております。4月に守護神大祭が行われています。

 交通安全観音

交通安全観音111

駒ヶ根警察署に勤務していた宮島節男氏の制作。 仕事柄、悲劇極まる事故の現場に立つ機会が多く、安全な車社会を発願して自ら彫り上げた等身大の観音像です。永らく同署のロビーに安置されていましたが、庁舎新築にともない当寺に納められました。警察官の手による観音像は他に類例を聞いたことがありません。宮島氏は飯田市在住。 4月に守護神大祭が行われています。

 清正公(加藤清正)

清正公

御題目 南無妙法蓮華経の篤き信奉者。 安土桃山時代の武将で幼少より豊臣秀吉に仕え、朝鮮出兵の際も大きな御題目の旗を船に掲げて守護を祈った。通称虎之助、賤ヶ岳七本槍の一人。 熊本城の構築をはじめ、多くの城の構築に関わったとして、建築の神としても崇められており、多くの建築関係者がお参りに訪れています。 お墓は、熊本県の日蓮宗本妙寺にあり、法号は「浄池院殿永運日乗大居士」 4月に守護神大祭が行われています。

 地蔵菩薩

地蔵菩薩

サンスクリット語ではクシティガルバ。 クシティは「大地」ガルバは「胎内」の意味で意訳して「地蔵」とされています。 お地蔵さまと慕われ、すべての生命を育む大地を司る菩薩様です。 地蔵菩薩は大きな慈悲の心で人々を包み込み救われます。 閻魔法王の化身であるともいわれ、この世で一度でも地蔵菩薩に手を合わせると身代わりとなって地獄の苦しみから救うとされ、人々から多くの信仰を集めています。他の仏様とは違い人道など六道を巡り救済を行われます。 六道とは、地獄界・餓鬼界・畜生界・修羅界・人界・天界。よく6体の地蔵が祀られていますが、仏教では六道輪廻と呼ばれ、それぞれ各世界を担当して衆生を導いているのです。 地蔵菩薩は頭を丸めた修行僧の姿で、お釈迦様と同様に簡素な衣を着けますが菩薩であることより首飾り・瓔珞などで荘厳されることもあり、錫杖と宝珠を持っています。 4月に守護神大祭が行われています。